視覚効果で食べたくなる

お腹が減っている時に、頭の中に次々と美味しいものの映像が流れてくることは良くあるはずです。空腹具合によって、頭に浮かべる物の種類も異なってくるでしょう。とてつもない空腹感を感じている人であれば、頭にあるのはしっかりお腹を満たせるような食べ甲斐のある食事かもしれません。ハンバーグやステーキ、こってりとしたラーメンなど、脂っこくて腹持ちの良いフードメニューを想像しているはずです。その一方で、もしも小腹が空いたという程度ならばそれに相応しい軽めの食事が連想されるでしょう。サンドウィッチやさっぱりとしたパスタなども良いですが、おやつ感覚で楽しめるスイーツを想像する人もいるでしょう。

街中で食べ歩けるものと言えばクレープを思い浮かべるでしょう。カフェでおしゃれに楽しみたいならパンケーキが代表ではないでしょうか。それらを頭に思い浮かべれば思い浮かべるほど、ただでさえ空いていたお腹は余計に空腹感を訴えてくるかもしれません。このように、人は頭の中で想像をするだけで、その食べ物が無性に食べたくなってくるという事が頻繁に起こります。空腹であるときはさることながら、取り立ててお腹が減っている訳でもないのに唐突にある食べ物が食べたくなってくるという事もあるはずです。

人の五感はとても敏感であり、体のあらゆる部分にそれぞれの作用を引き起こすものです。その中でも視覚から入ってくる情報によって脳へと出される衝動的な指令は、いても立ってもいられなくなるほど強力に働くのです。例えばテレビや雑誌を見ている時、最近流行のスイーツ特集が組まれているという場合は頻繁にあるでしょう。その特集を見たとき、視覚的な情報を得ている本人は何を思うでしょうか。

ここ数年で大々的なブームを巻き起こしているスイーツと言えばパンケーキが挙げられます。パンケーキの特徴は、見るからに可愛らしくふわふわとした食感でしょう。パンケーキはほとんどの人が味わったことがあるため、画面や紙面越しにその姿かたちを目で見た場合、連想される匂いが嗅覚に影響を及ぼすでしょう。甘いパンケーキの上にはバターとシロップがかかっているかもしれませんし、その店舗オリジナルの特性ソースがかかっているかもしれません。バター独特の濃厚な香りとシロップの甘い香りにのって、パンケーキそのものの芳醇な優しい香りが想像できることでしょう。実際には嗅いでもいないのに、なぜかパンケーキの甘く香ばしい匂いが鼻孔をくすぐるかもしれません。テレビや雑誌で取り上げられる食べ物を衝動的に求めてしまうのは人間の感覚神経が的確に働いている証拠で、やはり食べたくなるものなのです。